七夕の願い事

もうすぐ7月7日 七夕の日ですね。七夕に歌われる「七夕様」の歌詞を覚えておられますか?子供の頃によく歌いましたね。

「五色(ごしき)の短冊〜私が書いた〜お星さまキ〜ラキラ〜空から見てる」です。この5色にはそれぞれ意味があるそうです。

青(緑)。。。自分自身の成長に関する願い事 

赤。。。ご先祖様や両親への感謝の気持ち

黄。。。人間関係の願い事 

白。。。達成したいルールに関する願い事 

紫。。。学業に関する願い事 

本来は、五色の短冊のには、この陰陽五行に基づく願い事を書くものなのだそうです。私は調べるまで知りませんでした。

さて、写真は老人施設に入居されている高齢の方々が書かれた短冊です。この時期には施設のエントランスに、笹や笹飾りと共に、短冊も飾られます。

「日本ハ 永遠二 平和ノ国デス。ソレ以外ノ国二 ナッテハイケナイ」

緑の短冊に書かれたこの願い事に目を奪われ心をわしづかみにされました。うちの患者様でした。90代半ばの寡黙でおとなしい方で、難しい病気を抱えておられます。診察中はあまりおしゃべりをされない方ですが、いつも新聞を小さく切り抜いて、机の上にためておられます。私は、「切り抜くこと」が、この方の趣味なのかなぐらいにしか思ってなかったのですが、

短冊にこんなにも重く熱く大切なメッセージを書かれるとは!

非常に感銘を受けました。

今は老人施設で介護されながらしか生活できないお身体ですが、私たちは住んでいる日本は、この方達が築き上げてきた「平和の国日本」なのです。

毎日の新聞を虫眼鏡で読みながら、「それ以外の国になりそうな日本」に危機感を感じて短冊に書き込んで祈ってくださったのですね。ありがとうございます。

しっかりしないと我々は!夏バテしている場合ではないと肝に銘じました。

そしてもう一つの短冊

夢をもう一度」

シンプルだけどエネルギー溢れるセンテンス。いくつになっても、どんな状況でも、夢を持つことって、人間だけが持ち得る特権ですね。AIには夢は持てませんからね。

緑の短冊の下の白い短冊には

それぞれが しあわせに なれます様に

サインからこの方も多分うちの患者様。よく短歌を書かれる方。

「それぞれが」なんて優しすぎます。

素敵です本当に。日本の高齢者達。