連携方針
大塚美実診療所では、ご家族や医療・福祉に関わる皆様と、より緊密に連携し、スムーズな訪問診療への移行を実現するため、下記のような取り組みを行っています。
- 診療前訪問の実施
- 訪問診療の開始にあたり、当診療所の専門スタッフがご自宅もしくはご入院先にお伺いし、患者ご本人様やご家族、介護者の方よりお体の状況や、希望される訪問診療内容、スケジュール等をお聞きします。
また他に利用されている、あるいは利用予定の介護サービスについても伺い、それらを含めた調整を行っていきます。
その際、当診療所から訪問診療について、介護保険や健康保険等についても丁寧にご説明し、患者様側が不安なく訪問診療を開始できるよう、また後々行き違いが起こらないよう、十分に配慮していきます。
- 各医療機関との連携
- 患者様に関する医療情報を確実に引き継ぎ、患者様とご家族はもちろん、主治医の先生も安心して送り出せるよう、連携して参ります。
退院前のカンファレンスに参加し、患者様が抱えている身体的状況や、生活環境などにおける課題も共有し、チームの一員として少しでも良い方向に進むよう、提案なども行って参ります。
また万が一、検査や入院が必要となった場合には、ご希望の病院へこれまでの治療計画を速やかに提供し、手配いたします。
当院は 京都市立病院 京都第一赤十字病院 京都民医連中央病院 と連携して診療しています。
- 福祉行政との連携
- 地域包括支援センターや行政の福祉課等との連携を密にし、様々な課題を抱えた患者様も社会福祉をよりスムーズに活用しながら、生活の質を改善していけるようサポートいたします。
その際、各種公費の申請、各種保険に関わる諸書類、あるいは成年後見に関わる書類等の作成を行って参ります。
もちろん訪問看護指示書、訪問リハビリ指示書等も作成いたします。
- ケアマネジャーとの連携
- 介護プランを作成するケアマネジャーへの居宅療養管理指導書を発行し、患者様の状態に合わせた介護サービスが受けられるように連携致します。
- 薬局との連携
- ご希望に応じ、薬剤師から薬剤の説明、管理が受けられるように、薬剤師への指導書を発行いたします。
独居の方などは、薬局からの宅配をお願いする事も可能です。
『適切な意思決定支援に関する指針』
大塚美実診療所は、患者様が適切な意思決定をすることができるように、以下の指針を定めます。
- 医師等の医療従事者から、現状、医療行為等の選択肢、今後の予測などの適切な情報提供を行います。
- 医療・ケアを受ける本人およびそれを支える家族が、多専門職種の医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームと十分話し合いを行えるようにします。
- 本人の意志を最優先とし、家族や医療・ケアチームが納得できる意思決定となることを目標とします。
- 意志は変化しうるものであることを踏まえ、本人や家族との話し合いが繰り返し行われるようにします。
- 話し合いの内容は、都度診療録に記録し、医療・ケアチームへと情報共有を行います。
- 人生の最終段階における医療・ケアの開始・不開始、変更、中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断します。
- 本人の意思確認ができない場合は、以下の手順によって、本人にとっての最善の方針を決定します。
① 家族等が本人の意志を推定できる場合は、その推定意志を尊重します。
② 家族等が本人の意志を推定できない場合は、本人に代わる者として家族等と十分に話し合います。
③ 家族等がいない場合および家族等が判断を医療・ケアチームに委ねる場合は、医療・ケアチームの中で十分に話し合います。
- 話し合いの中で、意見がまとまらない場合や合意が得られない場合は、臨床倫理委員会等にて検討の上、方針等についての助言を得ます。
大塚美実診療所 院長 大塚 美実