
訪問診療先の老人施設にて、艶やかに一輪咲いている姿に惹かれて撮影した写真です。
高齢者たちは前医から、あるいは前々医から、あるいは忘れてしまうほど前から何種類もの薬を内服されている場合が多いです。効果不明で漫然と投与されてきたであろう薬でも、その方がお元気であれば、前医から引き継いだ薬剤を中止したり、減薬したりすることは、積極的にはなされず、副作用を疑う症状が出てきたり、全介助や寝たきりになられたり、経口摂取ができなくなった時に投与の中止や減薬を検討する場合が多いです。
認知症治療薬や精神病治療薬は施設(介護者)の都合で投与されてきた場合も多く、実はご本人の不利益になっていた、ということもあります。
漫然とした薬剤投与は早くやめなければならないと考えています。
まず、ご本人やご家族に、内服中の薬剤について、どれほど必要性を認識されているか必ず確認するようにしています。傾聴すると、「本当は薬はなるべくのみたくない」と考えておられる方が多いこと!毎回ご意向を伺いながら、様子を見ながら、ご不安のないよう薬剤調整していくと、必要最小限の薬剤に落ち着き、心身が安定される方が多いです。
最近、薬害について考えさせられる事が多く、ブログのテーマにしてみました。