薬のやめどき

訪問診療先の老人施設にて、艶やかに一輪咲いている姿に惹かれて撮影した写真です。

高齢者たちは前医から、あるいは前々医から、あるいは忘れてしまうほど前から何種類もの薬を内服されている場合が多いです。効果不明で漫然と投与されてきたであろう薬でも、その方がお元気であれば、前医から引き継いだ薬剤を中止したり、減薬したりすることは、積極的にはなされず、副作用を疑う症状が出てきたり、全介助や寝たきりになられたり、経口摂取ができなくなった時に投与の中止や減薬を検討する場合が多いです。

認知症治療薬や精神病治療薬は施設(介護者)の都合で投与されてきた場合も多く、実はご本人の不利益になっていた、ということもあります。

漫然とした薬剤投与は早くやめなければならないと考えています。

まず、ご本人やご家族に、内服中の薬剤について、どれほど必要性を認識されているか必ず確認するようにしています。傾聴すると、「本当は薬はなるべくのみたくない」と考えておられる方が多いこと!毎回ご意向を伺いながら、様子を見ながら、ご不安のないよう薬剤調整していくと、必要最小限の薬剤に落ち着き、心身が安定される方が多いです。

最近、薬害について考えさせられる事が多く、ブログのテーマにしてみました。

室礼をみて思うこと

京都の街の色んなお宅の訪問診療をしていると、このような素敵なしつらいに出会う事があります。今日訪問したお宅の、この美しい兜の置物に目を奪われてお写真撮らせていただきました。

室礼は、季節や行事に合わせて室内空間をふさわしく整えることで、日本人の感謝やおもてなしの心を表現する文化で、日本独特の美意識の高さを感じます。

空間を整えると、自分の心も整い、きっと身体全体も整うのでしょうね、そういう暮らしをされてきた方は超長寿の方が多く、年齢を重ねて、動きにくくなり、活動量が減っても、美意識の高い生き方をされてきたからか、所作や表情は美しいままです。

美しく老いるヒントを得て、私も「しつらい」を実行しようとするのですが、その前のお片付けで挫折してしまいます。でも一角だけでも綺麗にしてみよう!

外を見れは、多国籍民族が、季節感のない装いでどこもかしこも喋りながら歩いている、京都の街並み。だからこそ受け継ぎたい「室礼の美学」、、、です。

10分だけでも屋外で過ごす効能

私は毎日お昼過ぎまでは、訪問診療で、いわゆる外回りの仕事です。京都の北から南まで移動します。でも外気に触れるのは車から降りて訪問先に入るまでの間だけ。嵐山や嵯峨野などはよく行きますが、観光で車から降りるなんて時間はありません。休みの日はボロボロでゴロゴロしたいです。

皆さんは最近屋外で過ごす時間を確保されてますか?在宅ワークの方、一日中介護や家事で家の中の方、早朝出社、深夜帰宅の方、結構いらっしゃいます。外気に触れて風にあたり、太陽をちゃんと見たのはいつだったかなあ、なんて方も多いのではないでしょうか。

屋外に出ることは、たった10分だけでも心身に良いご利益がありますよ。

健康のためにサプリメントを飲むよりも安全で効能があると思います。

外気に触れて日光に当たることで、ビタミンDが作られて、それは骨を強くします。カルシウムの吸収を助けるからです。骨粗鬆症や高血圧や認知症の予防にもなります。

樹木や地面の雑草含めたいろんな植物からはフィトンチッドという物質が放たれており、吸い込むと白血球が増えて、いろんな病気、特に感染症にかかりにくくなります。さらに、癒し効果もあるので、ストレスホルモンが減り、心と身体が整います。

これは10分間で得られる効果だそうです。

できれば、植物のある場所が良いですね。帽子はかぶってくださいね。

老人施設の超高齢者に学ぶこと

この写真は、今日訪問した老人施設のエントランスに置かれている、熱帯魚の水槽です。

熱帯魚の水槽を置いている施設は多く、おそらく、鮮やかな色彩の魚達が泳ぐ姿を見て、入居者やそのご家族が心癒されるように配慮できたり、施設のイメージを視覚的に明るくするためなんだろうなと思います。

私は、お部屋の中に居なくてはいけない老人達を訪問するほうなので、鑑賞魚が泳ぐ水槽をみると閉塞感を感じてしまいます。実際、どこの施設でも、水槽の前で立ち止まったり、見入ったりしている老人を見た事がありません。

今日もこの水槽の近くの長椅子に腰掛けて、105歳と102歳の超高齢御夫人達が、ニコニコ談笑されていました。大きな声で。どちらも私の患者様です。

お二人とも自室にとどまることなく、お部屋からお散歩?に出かけられるため、訪問しても不在が多く出会うのに大変です。そして少々しんどくても、痛くても愁訴を口に出されず、常に笑顔です。体調を少し崩されても、しっかり休み、体調管理がお上手です。驚く速さで復活されます。そして、出されたお食事を、感謝の言葉を発しながら良い姿勢でニコニコ食べておられます。

こういう方々の日常の行いに、究極のアンチエイジングの秘訣があるのだろうなぁと、毎回思い知らされます。若さと免疫力を維持する生き方が大事ですね。

「あ〜しんど、あ〜しんど」と今日もついつい言ってしまいましたが、自分を慰めているようで、実は老いに向かう呪文のような言葉なので、言わないように気をつけたいものです。

5月5日

4月に投稿した大枝垂桜の木です。

力みなぎる美しい緑色の葉をいっぱいつけて大きな日傘のように包み込んでくれています。

皆様5月5日はいかがお過ごしでしょうか?

外国人観光客だらけで、京都はわちゃわちゃしています。

この枝垂桜も外人さんに大人気で桜の頃は大混雑でした。

今は無人に近いです。本当は桜の後も次々魅力的な季節の変化が味わえるのに。

人間も花盛りと言われるお年頃だけが美しいわけではありません。

私の美容医療では、シニア世代の美しさを導き出すことがテーマであり

力を入れています。自分が還暦なので自分を常に実験台にしています。

ところで、5月5日は「立夏」です。

春の気が終わって爽快な夏の気が立ち始める日であり、暦では今日より夏!です。

「あ〜しんど」というとさらにしんどくなるんですよね。

「今日も元気だ」というとエネルギーが沸く感じしませんか?

私は言霊の力って本当にあると思ってます。

「若返る」というと細胞はきっと生き生きするはずです。

白梅

三月になっても寒い冬の装いのお寺の境内に

白梅が可愛く咲きました。

梅の花言葉に「不屈の精神」という勇ましいものがあります。厳しい寒さの中でいち早く花を咲かせることから、困難に立ち向かう強さと気品を象徴しているのだそうです。

寒空の中でも凛として芳香な香りを持つ梅の花。

見習いたいものです。

と書きましたが、私は梅の花より梅の実の方が、食べられるのでより好きです。

初志

院長の大塚です。ブログを読んでいただきありがとうございます。

これは、クリニックの廊下に飾っている絵画です。

平和で明るくのどかで美しい場所が描かれています。

昔、私が初めて雇われ院長になった時に、高校時代の友人達からいただいたプレゼントであり、宝物です。

また飾れる時が来てとても嬉しいです。

この絵をみると、過去に出会った患者様達やスタッフさん達のお顔を次々思い出します。緊張したこと、ほっとしたこと、悩んだこと、楽しかったこと、感激したことも次々と思い出します。お一人お一人との出会いに感謝して最初の志を忘れずに、一つ一つ丁寧な仕事をしていこうと思います。

 美容医療を始めました。

昨年12月に事業所を移転し、旧「大塚美実診療所」から

「五条室町大塚みみクリニック」と名称を変更し、

訪問診療、予約内科診療とともに、美容医療を新たに開始いたしました。

大手美容外科に従事していた経験を活かして、

美意識の高い患者様に寄り添えるかかりつけ医を目指します。

完全予約制で美容医療を受けていただきながら、おくつろぎいただける

居心地の良い空間となっております。

どうぞ、お気軽にお問い合わせください。